紅蘭波主(グランパス)さん ~サッカー好きシステムエンジニアの観戦備忘録ブログ~

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【親善試合】U23日本代表 vs ガーナ代表(採点)<チーム力の差が出た勝利>

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MS&ADカップ2016

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【マッチプレビュー】

早いもので、リオデジャネイロオリンピック本戦まで残り3ヶ月を切った。登録メンバーの締め切りは6月10日、こちらは1ヶ月を切っている。メンバーの絞り込みは正に第4コーナーを曲がったところだ。

 

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つまり、サバイバル。恐らくガーナ戦の位置付けは「選考候補」に残るかどうかの見極めだろうと思う。最後の1ピース、もしくは2ピースを埋めるための確認だろうし、実績のない選手は相当なアピールが必要だよね。

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フォーメーション&試合結果 

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U23日本代表

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3

3-0

0-0

0

ガーナA代表

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スコアの差=チーム力の差

はじめ、ガーナはそれなりの力を持っているように見えた。全体的にパススピードが早く、フィジカルコンディションも悪くなさそうである。前線の10番、9番はあたりは、一見で水準以上と分かる。少なくともJリーグのトップ外国籍選手と同程度、もしくはそれ以上の実力を感じさせる。

 

しかし、時間と共にその思いは残念なものに変わった。個人の能力ほどチームの実力が伴わないのだ。出来れば強敵とぶつかり、課題を炙り出したかった日本としては、いささか物足りない。

 

特にDFラインの脆弱さは顕著。中でもサイドのスペースのケアは致命的に拙かった。事実、日本の先制点、追加点はサイドを活用してもたらされたものである。

 

一方、U23日本代表のチーム力は見事と言ってよい。これだけの新しい選手を組み合わせ、チームとして機能している様は正直に言えば「不思議」と思えるレベル。手倉森監督の手腕であろうと推測することは出来るが、いったいどんな魔法を使うのだろうか。残念なことに具体的な方法論まではわからない。

 

特筆すべき点をもう一つ書きたい。

 

この試合で見せたようにメンバーを入れ替えながら、チーム力を低下させないことは、アジア最終予選も含め、証明し続けてきた。しかし、チーム力を低下させないことに加え、組み合わせによって、チームに異なる特色を付加しているという事実は更に凄まじいことなのではないだろうか。

 

例えば、この試合のU23は、綺麗にダイレクトパスを繋ぎ、相手の出方を伺った。それもありがちにポゼッションのためのパス回しではなく、相手の穴を虎視眈々と探す様にに。

 

これは、最終予選で見せたチームとはまた異なる特色だ。この組み合わせごとに付随する新たな特徴に加え、このチームのベースとなっている「逃げない守備」は決して消えない。ベースを持ったまま、メンバーの特色を活かしたチームを構成する。これは理想であり、そうそう実現できるものではない。

 

さて、試合の総評に入りたい。この日対戦した2チームは、確かにチーム力に差があった。恐らくガーナは急造仕立てのチームと見てよい。しかし、寄せ集めのチームに勝っても意味が無い、という評価はフェアではない。

 

前述したように日本にしてもある程度寄せ集めであることは変わりない。その中で見事なチームを作り上げた手倉森監督の素晴らしい手腕は大きく評価されるべきだ。そう、この試合は手倉森監督の勝利だ。

 

アピール出来た選手は?

では、選手はどうだろうか。この試合、選手にとってはサバイバルの意味合いを持つ。勝利を手倉森監督の手腕としてしまっては、本来であれば期待ハズレ。メンバー選考という意味合いにクローズアップすれば、組織はいまいちでも特定の選手が独力で勝利を引き寄せる、といった展開のほうが好ましかった。

 

しかし、アピール出来た選手がいたのは確か。それは富樫敬真、橋本拳人の二人だろう。

 

恐らくサバイバルの本番はトゥーロン国際大会だと思う。そうでなくとも長い時間アピールする時間があることを考慮すると圧倒的にトゥーロン組が有利だ。

 

既にトゥーロンの参加者は決まっているのかもしれず、前述の2人が入ってくるかどうかはわからない。ただ、少なくとも選考の候補には残ったはずだ。詳しい内容は後述の採点に譲るが、僕はそう感じた。

 

採点(U23日本代表)

GK 櫛引 政敏 5.5
ほとんど出番はなかった。実績を考えれば本大会にも招集されるだろう。


DF 奈良 竜樹 6.0
ガーナのトップにうまく対応した。あとは毎試合ある小さいミスがなくなれば、レギュラー争いのライバルである岩波に一歩先んじることができる。

 

DF 植田 直通 6.0
特別な見せ場はないが、卒なくこなした。高さや強さはさすがだが、攻撃でももう少し貢献が望まれる。ただ、センターバックの1番手は変わらず。

 

DF 亀川 諒史 6.0
終盤まで運動量豊富に上下した。攻守ともにまずまずの出来だが、生き残り確定までのインパクトは残せなかった。

 

DF 伊東 幸敏 6.5
時折いいクロスを上げ、それなりに存在感を示した。しかし、左サイド同様、メンバー確定までのインパクトはなし。

 

MF 橋本 拳人 6.5
的確なポジショニングとハードなチェックで中盤を締めた。持ち味は十分発揮できたので、メンバー争いに絡める可能性もある。90分見たかった。

 

MF 大島 僚太 5.5
チームのリズムを作る役割を期待されていると思うが、応えたとは言えない。手倉森監督の信頼と期待は大きいが、本大会メンバーは微妙になってきた。

 

MF 野津田 岳人 6.0
何度かシュートを放ったが、ゴールは遠かった。ただ、動きは悪くはなく、中盤の左サイから可能性のあるシュート、サイドチェンジが期待できる左足は魅力。


MF 矢島 慎也 7.5【MOM】
2得点。どちらも簡単なシュートではなかった。得点もさることながら、ゲームの流れを読み、リズムを作ることにも貢献。最終予選から大きく成長したように思う。

 

FW 浅野 拓磨 5.5
チャンスはあったが得点はできなかった。動き自体は悪くなかったが、最終予選から引き続いて決定力の低さが気になる。

 

FW 富樫 敬真 7.5
アピールに成功した。中盤やサイドでゲームメイクに参加し、裏を狙う動きは効果的だった。体の使い方がうまく、ワンタッチでボールを動かす姿は、香川を思わせる。

 

GK 杉本 大地 5.5(後半開始から)
出番は少なかったが、あまり安定した雰囲気は感じられなかった。生き残りは厳しい。

 

DF 岩波 拓也 5.5(後半開始から)
無難に対応したが、今回は奈良の方がアピールに成功したか。

 

MF 井手口 陽介 5.5(後半開始から)
いつものアグレッシブさが見られなかった。緊張感が薄くなった後半ということを考慮すれば仕方ないが、こう少しアピールしたかったところ。

 

MF 金森 健志 5.5(後半開始から)
再三得点のチャンスがあったが物に出来なかった。動き自体は悪くなかったので、結果を出したかった。

 

MF 前田 直樹 6.0(58分から)
左サイドからアクセントになった。間延びした後半の中で数少ない好印象を与えた選手。

 

DF 三丸 拡(79分から) 採点なし

 

あとがき

残る選考機会はトゥーロン国際大会のみですね。パラグアイ、ポルトガル、ギニア、イングランドとなかなか興味深い対戦相手。

 

テレビ中継してくれるよね?ね?

 



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