明治安田生命J1リーグ セカンドステージ 第4節
【マッチプレビュー】
クラブワースト記録となる11戦勝利無しで迎えた鳥栖戦。相手は残留争いのライバルとも言えますが、セカンドステージでは2勝1分、未だ負けなしと好調です。
ここで敗れるようならば、相当に苦しい。次戦の甲府と合わせて連敗すれば、首が飛んでもおかしくないでしょう。
フォーメーション&試合結果
サガン鳥栖 |
0-0 0-0 |
0 |
名古屋グランパス |
鳥栖の勝利が相応しい引き分け
鳥栖との一戦は、引き分けに終わった。が、どちらが勝者に相応しいかと問われれば、鳥栖であろう。これは個人的な意見というより、試合を見た人間であれば、納得出来る言葉だと思う。
鳥栖側から眺めれば、勝てた試合を落としたという気分だろう。彼らがネットを揺らすチャンスはいくらもあった。しかし、チャンスを活かし切れないその力不足が、鳥栖を下位にとどまらせる亡者の手であるとも言える。
さて、名古屋である。 壊滅的とも言えた前節より幾分か良化したようにも見えた。とは言え、鳥栖の決定力不足、楢崎のビッグセーブ、この2つがあってようやく勝点1を得られたレベルでしかない。得点の一つさえ取れない状況が続く。
形のない名古屋
何しろ名古屋にはチームとしての形がない。試合を経るごとに約束事が1つずつ減っているのではないかと感じるほど形がなくなっていく。それは攻撃においても、守備においても変わらない。
形がないチーム、という言葉は、2つの意味に取れる。それぞれのサッカーはチームとして最善端と最悪端という二つの端を示す。
サッカーの「理」を完全に理解した11人で構成され、あらゆる状況に同じベクトルで臨機応変に対応することが出来る極まり切ったチームが一方。この場合の約束事はサッカーの理である。教えられて修得するレベルにはない。当然、ヨーロッパであってもそうお目にかかるチームではない。伝説と言ってもいい。
もう一方は、チームの約束事が浸透せず、対応力の低いチーム。チームとしての動き方が不明瞭であるため、選手は個々人の勘(理ではなくあくまで勘と書く、経験と置き換えてもいい)によって最善と思う行動を取る。一人ひとりが様々動くため、チームとしての形は見えない。このようなチームは、シーズン当初によく見ることがある。更に分かり易く言えば、草サッカーや子供のサッカーで頻繁に見られる。
正直なことを書けば、後者は名古屋をイメージして言葉にした。特に違和感がないことに驚く。形のないチームの最悪端は名古屋だったのか、と。まあ、形がないにもレベルがあるので、それは大げさにしても、状況の悪さに変わりはない。
限界は近い
特に憂慮するのは前述の「一人ひとりが様々動くため」の部分である。今日の試合では、その動き方に末期的な何かを感じた。やぶれかぶれと言ってもいいのかもしれない。もはやチームを頼らず、いや頼れず、玉砕的な動きをする選手がやや目立った。
これはチームを信じられないとも言えるし、監督を信じられないとも言えるのではないか。何かが決断されるならば、夏休みの終わりは待たないだろう。
あとがき
名古屋は形のないチーム。しかしそれは水の如きというわけではなく、実体が無いという意味で。
上善如水って美味しいですよね。
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【ハイライト】サガン鳥栖×名古屋グランパス「2016 J1リーグ 2nd 第4節」