明治安田生命J2リーグ 第32節
今更ながらに前節の記事をひっそりあげておこうと思う。
かなり痛い敗戦には間違いないものの、福岡も敗れたということで、自動昇格だけをみれば順位表上の影響は薄い。
正直なところ勝てた試合と言ってもいい。が、あれだけゴール前を締められて、それでもなお狭いスペースを攻略しようとする姿勢に個人的には不満を感じる。もちろん、運がなかった部分はある。ただ、工夫もなかったように思う。
大分はいくつも課題があり、率直に言って強いチームではなかった。それだけにもう少し勝ちにいける手段はあったはずだ。相手に合わせてサッカーを変える段階にはないのかもしれない。だけどもう少し、何か手はあるはずだよね?
フォーメーション&試合結果
名古屋グランパス |
0-0 0-1 |
1 |
大分トリニータ |
採点(名古屋グランパス)
フェアに言って試合を通して名古屋が優勢だった。特に後半、オープンな展開となってからは攻撃陣の動きは悪くない。一方で守備陣は終始それなりの不安定さを覗かせた。この日の4バックのバランスは悪すぎる。
GK 楢崎 正剛 6.0
比較的活躍の場は多かった。
数度、決定的なピンチがあったが、ポジショニングと的確なセーブで問題としなかった。ただ、大分のシュート精度はお世辞にも高いとは言えなかった事情もある。失点シーンはほぼノーチャンスだろう。
DF 新井 一耀 5.0(~58分)
後半早々に負傷交代。
センターバックの隙間を狙われることが多く、何度かピンチを招く。慣れない4バックはラインが歪で御しきれなかった。今の名古屋にディフェンスリーダーがいるのかどうかわからないが、メンバーをみれば、DFラインで彼が担う役割は大きいはずだ。
怪我は全治6ヶ月の重症とのこと。これが名古屋でのラストマッチになってしまうのか…
DF イム・スンギョム 5.5
まだまだ攻守ともに荒い。
一瞬の速さに弱い点や、パス精度の悪さはこの試合でも変わらない。一方で攻められる時間帯にはハードな対人スキルをみせた。アグレッシブな攻撃姿勢も含め、強みもあるが、プレイヤーとして全体の完成度はさほど高くはない。
DF 宮原 和也 5.5
右サイドバックとして出場。
センターバックよりも生き生きとプレーしていたように思う。高い位置まで上がる回数も少なくなく、この位置の方が明らかに活きる。が、ボールの落下地点の目測を誤るなど、自陣ゴール前ではいつも以上に危なさをみせた。
DF 秋山 陽介 5.5(~82分)
動きは悪くないが、決定的な仕事は出来なかった。
サイドの上下運動というよりは、中に入ってパス回しに参加する動きが増えている。丁度欠場した青木の様な役回りと思えばいい。ゲームに関与する機会は多くはなっている。そして、プレーも巧くなっているようには思う。
が、逆に彼である必要がなくなってきているようにも思う。愚直な上下運動こそが今の名古屋にないプレーだった。言い換えれば競争相手のいないキャラクターだった。しかし、今のプレースタイルであれば、同等以上の力を持つ選手は他にもいる。
監督からの要望なのだとは思うが、自らの武器を封印しているようにもみえる。
MF 小林 裕紀 6.0
優秀な黒子役。
ただ、後半オープンな展開になるまではやや黒子に過ぎたかもしれない。痒いところに手が届くというより、痒いところだけに手が届くといった奥ゆかしい印象。いずれにせよ今では名古屋に欠かせない選手になっただけに次節出場停止は痛手。
MF 田口 泰士 6.5
やはり名古屋の指揮者はこの男に相違ない。
何より気の利いた縦パスをリズミカルに供給できる。シャビエル加入後、ラストパスの供給源という役割から解放されたことが大きい。加えてボールタッチがシャビエルチックになり、より巧くなっているようにも感じる。気のせいか?
MF 和泉 竜司 5.5
今節も攻撃的なポジションでの起用。
この試合でもプレーがいささか弱気だったように思う。プレーが丁寧過ぎると言い換えてもいいかもしれない。もちろん不要なリスクは負う必要はないが、思い切った縦パスやドリブル突破はもっとあっていい。
そもそも思い切りの良さこそ彼の良さではなかったか?
MF 玉田 圭司 5.5(~45分)
久しぶりの先発メンバー。
前半のみの交代ではあったが、出来がそこまで悪かったとは思わない。独特のリズムでボールを運ぶドリブルと、縦方向にパスが出せる技術力は健在。スタメン返り咲きは分からないが、貴重な戦力であることに違いない。
MF ガブリエル・シャビエル 6.5
明確に魔法は弱まっている。
が、やはり最後の起点は彼を置いて他にはいない。スペースのない場所をスペースとする風間サッカーにこれほどマッチする選手も珍しい。突出したボール扱いが全てを可能にする。
後半のオープンな展開では思う存分その技術力が発揮されたが、このところゲームに絡み切れない時間帯も長い。心身ともに強度が弱まっているようには思う。
FW シモビッチ 6.5
ペナルティーエリア内での強引なキープ力はチートでしかない。
素晴らしいボールが供給されずとも、足元にボールさえ届けばかなりの確実でキープしてくれる。この日はそんな場面から2度ほど強烈な反転シュートを見舞っている。ポスト直撃もあり、得点という結果はでなかったが、そんな試合もある。
FW 永井 龍 6.0(46分~)
久しぶりにそれなりのプレータイムを得る。
ゴール前で強さをみせ、何度か惜しいヘッドを見舞った。復調しているようにみえる。強い選手は少ないだけにチャンスはある。
DF ワシントン 5.5(58分~)
新井の負傷によりスクランブル発進。
試合感不足にもみえたが、卒のなさは一定の安心感がある。
FW 杉本 採点なし(82分~)
短い時間ながらも見せ場は作れた。ジョーカーとして確立したい。
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