明治安田生命J2リーグ J1昇格プレーオフ 決勝
フォーメーション&試合結果
名古屋グランパス |
0-0 0-0 |
0 |
アビスパ福岡 |
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採点(名古屋グランパス)
名古屋の選手は、いつも以上に気合いは十分で、かといって気負い過ぎもせず、絶好の精神状態で試合に挑めていた。満員の豊田スタジアムが成した効果かもしれない。
今シーズン最終戦ということで、各選手のシーズンも簡単に振り返ってみた。
GK 武田 洋平 7.0【MOM】
前半17分のセーブは試合を左右するビッグセーブ。
山瀬のミドルはバーに嫌われたが、よく見ると武田の指を掠めているようにみえる。直後に素早く体勢を立て直し、2次攻撃もしっかり防いだ。
それ以外においても冷静さを保ち続け、頼もしい守護神と言い切れる存在感をみせた。今シーズン最後の試合にして本当の意味で楢崎のバックアッパーから卒業出来たように思う。
DF ワシントン 6.5
固い守りで福岡に得点を許さなかった。
確かにウェリントンに苦労する場面も多々あったが、やはり強いヘッドは武器で、概ね制空権を福岡に渡さなかった。
CBコンバート直後は悪くはないが、明らかに中盤の底で輝く選手で、DFとしては並である感が強かった。が、この試合を含めた終盤は高くて強いセンターバックとして、安定感を増していった。攻撃の伸び代はまだ残っており、来季も期待したい。
DF 櫛引 一紀 7.0
この大舞台で余裕を感じる守りをみせた。
ワシントン同様、ウェリントンに苦労した場面はあれど、冴えたプレーは多い。特にカバーリングに素晴らしい冴えをみせ、何度も未然に危機を救った。何より対応に精神的な余裕が感じられ、観ていて安心感が強い。
シーズンを通せば出来には波があり、メンタル面にまだまだ課題があるのかもしれない。ただ、ポテンシャルの高さは十分で、来季以降、劇的に伸びる可能性も秘める。レンタル組だけに去就は未定なのだろうが、買い取るべき選手の一人。
DF 宮原 和也 7.0
いい意味で右CBを無難にこなしきった。
シーズン通してみせたように、どのポジションであっても卒なくこなす。すなわちサッカーセンスが高いのだと思う。だからこそ、今シーズン最も出場時間が長い選手となったのだろう。が、悪く言えば、器用貧乏でもあり、試合中のインパクトは薄い。
この日のプレーも大きなインパクトこそなかったが、的確なカバーリング、攻撃参加でチームを助けた。課題の当たり負けもほとんどなく、ハイレベルに右CBをこなしたと言っていい。
便利な選手で手元にいれば確実に力になる選手ではあるが、物足りなさがあるのも事実。レンタルだが、来季の去就は如何に。
DF 和泉 竜司 7.0
多数の攻め上がりで武器として機能した。
左のワイドをポジションとしたが、ここ最近では最も攻撃に絡んだ試合だった。幾度となく上下運動を繰り返し、攻守に貢献した。シーズン終盤はミスが増え、チームを危機に陥れることもあったが、この日は比較的ミスも少ない。
センターバックからフォワードまで、GK以外はほとんど経験するという大変なシーズンではあったが、よくやったと言っていい。ただ、最終戦でも輝いたように、適正はサイドの高い位置ではあると思う。来季は一歩抜きん出た攻撃の能力を磨きたい。
MF 田口 泰士 6.5
中盤の底として十分に役割を果たした。
得意のミドルはネットを揺らさなかったが、ゲームを作る役割はいつも通り。この試合でも平常運転だったと言っていい。ただ、大一番で最も輝いてほしい選手だけに物足りなさも残る。
加えれば、この日と同じくシーズン終盤は物足りなさを感じる。夏前後の出来が良すぎたこともあったが、少しずつ抜きん出たプレーは減っていった。もちろん仕事のアベレージが高い選手ではある。なので、存在感が皆無という試合はない。が、サポーターの田口への期待というものは相当に大きいのだ。
MF 小林祐希 6.5
序盤は波に乗れなかったが、徐々に調子を上げる。
いつも通り地味ではあるが、気を使えるポジショニングが素晴らしい。守れば「そこにもう一枚いなければ危ない」という位置にしっかりポジショニングする。攻めれば「そこにもう一枚いればスムーズに攻撃が機能する」という位置に顔を出す。
正直、シーズン中盤までこの選手の良さが全くわからなかった。技術は高いが、ボールへの関与率が低く、ただ漂っていた印象が強い。が、チームにフィットした今となっては絶対に外したくない選手の一人となった。特に田口と組む中盤は二人の能力の調和が素晴らしく、国内屈指のコンビと言っていい。
MF 青木 亮太 6.5
ここ最近同様、キレ味は衰えない。
守備でも頑張れる質の高いサイドの選手で、名古屋の大きな武器である。この日も鋭いドリブルを幾度かみせ、あと一歩のチャンスを作った。
特に夏場はシャビエルと共にサイドを荒らし回り、チームの快走に大きく貢献した。恐らくJ1でも上位クラスの実力と言ってよく、来季どこまで活躍できるかが楽しみな選手。インパクトある活躍が出来れば、ワールドカップ後の代表までみえる、というのは言い過ぎだろうか。
MF佐藤 寿人 6.5(~53分)
チームの中で機能する、いい寿人の日だった。
この日は自然な形で攻撃の起点になることも多く、出来はいい。ちなみに彼が攻撃の起点にならざるを得ない時は、機能していない悪い寿人の日だ。加えてキャプテンとして気迫が溢れるプレーもチームに力を与えただろう。少なくとも53分で交代が必要な出来ではなかった。
ただ、シーズン通して安定したパーツに成り切れなかった。これは、彼自身の責任というより、チーム事情と言った方が正しいように思う。彼の強みを活かすようなポジションがなく、もしくは求められていなく、来季も試行錯誤は続くだろう。
精神的な面でよりチームに必要な存在ではあると思うので、必要な選手だとは感じる。
MF ガブリエル・シャビエル 6.5(~95分)
決定的な仕事は出来なかったが、要所で鋭いプレーをみせる。
鮮烈な印象が強すぎるため、常に物足りなさを覚えるが、今が本来の実力なのかもしれない。ただし、そうであってもJ屈指の外国籍選手と言い切ってもいい。あれだけのテクニックを持ちながら、この日も含め、献身的な守備さえしてみせる選手はそういるものではない。
夏の補強で彼を獲っていなければどうなっていたかと考えたくもない。一も二もなく全力で完全移籍に動いてほしい。
FW シモビッチ 6.5(~92分)
高さこそ正義。
前節ほどシモビッチにロングボールを蹴り込むわけではないが、やはり預けどころがあるというのは大きい。この日は富安の密着マークに随分と苦しめられたが、それでも一定の仕事が出来てしまうところをみると、高さというのは波のない大きな武器なのだと改めて感じる。
もちろん、シモビッチは高さだけの選手ではない。この日も繊細な足技をみせたが、テクニックも高い。個人的には今シーズン、最も巧くなった選手の一人だと思っている。
残すべき選手なのは間違いない。ただ、結果を出しても先発を外れることがあるが、そのあたりを彼はどう思っているのか。
MF 玉田 圭司 6.5(53分~)
交代で入り、攻撃に新たなリズムを加えた。
彼独特のドリブルを多用したテンポの作り方は観ていて楽しい。やや持ち過ぎなのかもしれないが、稀有なゲームメイカーとして個性は際立つ。この日も玉田投入で名古屋はリズムを得た。
特にシーズン序盤は、彼が攻撃の全権を握る試合も多く、大きな役割を果たした。怪我もあり、安定した出場機会ではなかったが、年齢を考えれば十分な戦力だったと思える。
ただ、敢えて苦言すれば、決定力が今一歩であり、それがシャビエルとの最大の違いだと感じる。もちろんゴールという直接的な決定力もそうだが、アシストの決定力もやや物足りない。あれだけの技術がありながら、ゴール前で精度が落ちるのは、メンタル的な問題なんだろうか。
まだまだやれる選手だけに、コスト面で折り合いがつくのならば、ぜひ残ってほしい選手。
DF イム・スンギョム 採点なし(92分~)
FW 永井 龍 採点なし(95分~)
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