EAFF E-1 サッカー選手権 2017 決勝大会 第1節
フォーメーション&試合結果
日本代表 |
0-0 1-0 |
0 |
北朝鮮代表 |
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質の低い日本代表
キメの粗いゲームだった。
つまり、端的に言えばレベルは高い試合ではなかった。ただ、それも致し方ないことなのかもしれない。周知の通り今大会は国内組だけで挑んでいる。更に言えば、クラブワールドカップに参加している浦和レッズの選手もいない。
それだけにチームの質には目をつぶるべきなのだろう。仮に不安になるような出来であったとしても、その不安はグッと飲み込むべきなのだ。例えそれがワールドカップをおよそ半年後に控える代表チームだったとしても、今大会は別チームだと認識することが正しい。
と、わかっていつつも、まずは不満点を挙げさせてもらいたい。
この試合、北朝鮮というアジアの中堅国を相手に日本は大いに苦戦した。後半ロスタイムの決勝点はラッキーで、引き分けが妥当な結果だろう。本来であれば不合格と言ってもいい。もっと言えば、”この体たらく”と表現しても言い過ぎではないかもしれない。
もちろん”半年後が本番という時期が時期”だけに、だ。もちろん”ロシアでベスト16以上を目指すチーム”なのであれば、だ。
組織の面でみれば、基本の約束事をこなすことに精一杯で、臨機に対応する力が弱かったように思う。
約束事は遂行されるので、守備が大きく破綻することは無かった。が、相手に合わせた気の利いた対応がないため、全体の印象よりピンチは多かった。
攻撃も同じで、場面に応じた潤滑油となるような対応がない。だから選手間の距離が遠く、流れが停滞することが多々発生した。時折スムーズな連携をみせたが、オールスター戦のレベルでしか無く、偶発性が大きい。総じてチームとして物足りないことは否めない。
加えて個人の面でも物足りない。厳しい言い方をすれば、そもそも能力が足りていない選手が数人いるように思えた。海外組、浦和レッズからの招集がないため、本来であれば代表選手として招集されない選手が含まれているのだから、むしろ当たり前なのだが、仮にも日本代表ではある。個人の面でも物足りなさが残る。
結局、この大会の日本代表は、ストレートに言ってB代表なのだ。新鮮味はあれど、実に雑味の多い代表ということになる。
収穫は中村航輔
と、ここまでネガティブな面をストレートに書いてみた。が、やはりこの評価は一面でしか無い。であるばかりか、フェアではないとも思える。
もちろん、この日本代表がB代表であるということは事実だ。が、冒頭で書いた通り、事情はある。そのため、今回の代表は、パッと集められた寄せ集めのチームに等しい。チームとして評価するならば、一定の期間があればこそ評価する価値があるはずだ。当然、チームの中の”個”を評価するとしても同様だ。
その上、選手たちは最後のサバイバルと煽られてもいる。アピールの気持ちを抑えながらチームの勝利を追求する難しい立ち位置だ。加えて相手は北朝鮮だ。格下とはいえ、様々な条件を考えれば難敵の部類だろう。
これだけの前提条件なのだ。勝利を手にしただけでも上出来と言ってもいい。理想は前述のあるべき論だが、この試合は現実論で語っていいように思う。であれば、組織力にはひとまず脇に置き、個々人の”可能性”を出来る限りポジティブに評価することが正しい試合なのだろう。
であれば、待望のデビューとなった中村航輔は掛け値なしにポジティブだったと言っていい。チームの未成熟は、唯一彼に味方した。幾つかの決定機をセーブし、個人的にはこの試合のMVPに推したい。少なくとも東口と争える位置には地位を上げた。
他に目ぼしい選手を挙げれば、金崎、川又、谷口あたりだろうか。彼らは選択肢に成り得ることを示したように思う。レギュラーメンバーに不測の事態が起これば、一定以上の穴埋めは可能だろう。よって、リザーブ争いに参戦する権利は十分に得たように思う。
と、ポジティブに書こうと思ったものの、ここまで書いて後が続かない…。結局、断定的に書けば、中村航輔と勝利のみが収穫。そう言っても違和感がない。
新鮮味のある代表ではある。が、やはりこのE-1選手権は、そもそもが実りの少ない大会なのかもしれない。過度な期待は抱くべきではない、そう教えられた初戦。果たしていい意味で期待は裏切られるのか。
(それにしてもE-1サッカー選手権というネーミングにかなりのB級感を感じてしまう…)
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