紅蘭波主(グランパス)さん ~サッカー好きシステムエンジニアの観戦備忘録ブログ~

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【J1 1st 17節】見せた気迫 ガンバ大阪 vs 名古屋グランパス(採点)

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明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第17節


【マッチプレビュー】

気付けば自動降格ラインとは勝点1。毎試合「勝ちにこだわる」という言葉は聞くけど、その実、未だ理想を追っているようにも思う。

 

名古屋の戦力で残留争いをしている現状は、完全に失敗と見ていい。ただし放り込みサッカーで中位キープでもそれはそれで失敗の烙印は免れない。

 

結局のところ現実と理想のバランスってやつで、引き出しの少ない新任監督には荷が重い。小倉監督が悪い監督だとは全く思わないけどこのチームを率いるのは印象よりだいぶ難しいはずだ。

 

さて、1stステージ最終節。あっという間だったような、長かったような。期待の順位よりだいぶ下ではあるけど、消化試合ではないからね。勝点というより、2ndへの希望をお願いしますよ。

 

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フォーメーション&試合結果 

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ガンバ大阪

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3

1-1

2-2

3

名古屋グランパス 

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蘇った気迫

名古屋の試合で最も物足りないものを話せば「気迫」ということになる。これは選手が「頑張っていない」という意味を表さない。

 

名古屋の選手は精一杯「仕事」をこなそうとしている。定められた戦術を実行に移そうと努力はしている。しかし「気迫」とは何かを実行するそれ以前の自己の欲求や感情に分類されるものといえる。「気迫」が抜け落ちた仕事は淡々とした印象を与える。

 

冒頭から一種哲学のような面倒くさい話から入った。これはひねくれた喜びの表現と捉えてほしい。この試合、名古屋は足りなかった「気迫」を見つけた。

 

激しい守備

4-2-3-1の布陣でスタートした名古屋はシモビッチ、田口という攻撃の中心人物を2人欠いている。川又というFWがいるので攻撃力が半減とは言えない。名古屋はもっとこの男を活用していい。

 

序盤、名古屋の守備は堅い。しっかりとブロックを作り、自陣の守備密度は高い。何より当たりが激しく、ガンバの選手を自由にさせない。これまでの名古屋の守備は間合いを取る傾向が強く、人はいるが守りとなさないことも多かった。

 

当然、間合いを取りつつ守ることも戦術としては有り得るが、全ての局面において適当であるということにはならない。そして安易に飛び込まない守備は如何にも淡々と仕事をこなしているようにも見え、物足りない部分のひとつであった。

 

改善、と呼ぶが、この改善された激しい守備は前半終了まで続き、名古屋が優勢だったといっていい。

 

狙いが一連となった得点

話が前後する。名古屋は前半3分に先制した。得点自体にいくらかの幸運が味方したことは事実だが、特筆すべき点もある。

 

ディフェンスラインから蹴り出されたロングボールは川又の頭を経由し、左サイドの永井へ。サイドを切り込んだ永井のクロスボールはいったん弾き返されたものの、詰めた川又がネットを揺らした。この場面、クロスボールには川又、矢田、小川が飛び込んだ。

 

シモビッチにロングボールを当てる、永井が裏のスペースを狙うなど単発の狙いは分からなくはない名古屋だが、いつもその先が見えにくい。この得点はロングボールを当てる、裏を狙う、クロスに飛び込む、セカンドボールを拾う、という狙いが一連となったように見えた。連続した狙いは常に得点の確率をあげる。

 

以降、前半終了間際の失点まで名古屋は激しい守備とともに試合をコントロールする余裕を見せる。あっさりと失点することが如何にも名古屋クオリティであることは認める必要があるが、格上相手に上出来と見ることもできる。

 

反発力

後半、試合は徐々に大味になる。激しさを見る頻度は減り、もともと早いとも言えない攻守の切り替えは更に遅くなってくる。端的に言えばガス欠といえるが、これはガンバも同様であった。

 

どちらの陣中にもスペースができ、ある意味でエンタテインメント性は増す。結果、互いに2得点を加え、試合は宇佐美の壮行イベントに移っていく。

 

引き分けに終わった試合ではあったが、反発力を見せたという点は希望だろう。先制後の失点。そんな展開がこれまであまりに多く、相手チームにスコアが刻まれれば、即座に勝利逸がよぎる。

 

しかし、この日はそれがなかった。失点後の良くはないイメージがよぎるというのは、無意識の領域、いわば直感といってもいいかもしれない。雑多な情報から言葉としてのロジックを介さず、結論を導き出す。またはイメージとして想起する。負ける、もしくは引き分けるといった想起は、それは刷り込まれた経験がそうさせる部分もあるが、諦めてしまった「選手の目」がそうさせていたのかもしれない。この日、「選手の目」は死んでおらず、諦めていなかった。 

 

これで1stステージは幕を閉じた。が、希望はある、と思える一戦を最後に見た。

 

採点(名古屋グランパス)

GK 楢崎 正剛 5.5
どの失点も責められるものではないが、楢崎ならばどれかひとつぐらい止めてほしいとは思ってしまう。

 

DF 竹内 彬 7.0

前へ後ろへ厳しい守備でピンチを防いだ。獅子奮迅といっていい。

 

DF 大武 峻 6.5
気合のディフェンス。気持ちが入った守備は粗い部分もあったが、強気で戦えていた点を評価したい。

 

DF 安田 理大 5.5
左があまり機能していなかったため、目立つことはなかった。悪くはなかったが何か違いを残してほしいと思う。

 

DF 矢野 貴章 7.5
終盤まで運動量衰えず。守備では宇佐美の効果を半減させ、攻撃では終盤に値千金の同点弾を奪う。

 

MF イ・スンヒ 6.5
一人で防波堤を築ける選手。今日も守備では効いていた。ただ、毎度思うが攻撃への貢献もほしい。まあ、それができたら間違いなく引き抜かれるが。

 

MF 磯村 亮太 4.5
組み立ての中心にはなれず。加えてゴール前で危険なロストもあった。その場面、磯村は倒れこんだまま立ち上がらず、ボールの行方すら見ていなかった。これがどうしてもアリバイ工作にみえてしまった。ロストはファールで俺は悪くないと。勘違いであってほしいが感じたままに減点とした。

 

MF 永井 謙佑 5.0
かなり厳しくマークされ、ほとんど何もできなかった。先制点のきっかけも含め、単発では数度見せ場はあったものの、実力を考えれば不満。川又との信頼関係ももっと活かしてほしいところ。

 

MF 小川 佳純 5.5
矢野とともに宇佐美に対応した。守備は及第点だが、攻撃では組み立てに絡んでほしい。その力があるのだから。

 

FW 川又 堅碁 7.0
ボールはおさまらないが、一瞬の切れ味はさすが。シモビッチと似て非なる特徴を活かすにはもう少し使い方を整理する必要がある。ただ、今の名古屋の力ではカウンターFWである川又のほうが合うようには思う。

 

FW 矢田 旭 5.0
何度かいいキープはあったもののボールに絡めなかった。後半はほとんど消えてしまった。

 

あとがき

アップがだだ遅い上に、長文となってしまいました…試合感想系のブログにも係わらず速報性、旬といった重要な要素が欠けたブログですな(苦笑)

 

さて、この試合、見るに値するものでした。ただ今日に限ったことじゃないんだけど、名古屋は後半の失速感がスゴイ。

 

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これって思うに頭で考えすぎてサッカーしてることが原因だと思うんだよね。考えて動くから消耗が激しいんだと思うんだ。格段の運動量が必要なサッカーをしてるわけでもないし。

 

中断というほどの中断期間はないけど2ndに向けて、体に染み込ませてほしいところ。まあ、毎度修正が大きく、戦術の整合性が取りにくいという課題があるのかもしれないけど、それは勝っていないチームの典型的な落とし穴ですね。。。

  



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