明治安田生命J1リーグ セカンドステージ 第14節
【マッチプレビュー】
ボスコ就任からリーグ戦に限れば2勝1分1敗。泥沼に嵌り込んでいたチームは半身抜け出したと考えていい。
残留圏という水面までもうひと息。一時は水底と水面の区別すらついていなかった状況からよく持ち直した。
今節の相手は最下位に沈む福岡。連勝、この甘美な言葉を得ることが出来るだろうか。
フォーメーション&試合結果
名古屋グランパス |
2-0 3-0 |
0 |
アビスパ福岡 |
重なる姿
これほど鮮明に自身の姿を目の当たりにすることも少ない。福岡のサッカーである。
攻守のバランス、と言えば聞こえがいいが、その実、攻撃の形も守備の責任範囲も判然としない。結局のところ前線の強ヘッド(ウェリントン)に頼らざるを得ない。端的に言えば、やるべきことの整理がなされていない。
いや、整理をしようとはしているのだとは思う。上手くいかないから一から整理しようとする。が、もはや何から整理すべきなのかがわからない。膨大過ぎる課題にその重軽を見失う、という言い方の方が正しいか。その様子は完璧に片付けんがために一方で散らかしていくような、にわか仕込みの大掃除の様でもある。(もちろんこの例えは全く上手くはない)
僅か二つばかり順位が下がるチームによくもここまで言えるものだ、とも思う。が、これはボスコ就任前の名古屋に完全に重なって見えるためと言える。
整理しようとしてできず、ズルズルとラインを下げながら、シモビッチの頭でしか明確な攻めの形が見いだせない。ほんの数試合前でしかない。
あちら側とこちら側
福岡に対してみると、以前の名古屋が如何に与し易い相手だったかが、はっとするほどにわかる。
負ける気がしない。そう思って相手チームが挑んでいることは随分前からわかってはいた。が、悔しさのなかで、そう想像することと、己のこととして実感することでは見え方も違う。
引き裂かれる側としてはどうしても意固地が出る。あまりに不甲斐なく、このチームは弱い、そう思うが、やはりそうは思いたくない。そう考えると諦めのなかにも名古屋を見限れない気持ち(もちろん今シーズンという意味で)などあったのだな、と改めて思ったりもする。
一方で引き裂く側に回ってみれば、気持ちは逆に振れる。開始早々に負けない気配を感じ取れたし、事実大勝と言う結果に終わった今となっては、やはり負ける気がしなかったと言いたくなる。
明らかに福岡は呑まれていた。名古屋に、というより敗戦への焦燥なのだろう。戦う前から相手が勝手に土俵際ににじり寄ってくれるようなもので、これではそうそう勝負にはならないのだ、としみじみとした実感から断言できる。
自信が失われれば当たり前のことが当たり前に出来なくなる。ちょうど鬱病に近い。この例えも陰鬱ではあるが、同じことを以前に名古屋に対しても書いた。
ボスコ・ジュロヴスキー監督
繰り返すが、福岡の姿は名古屋の数試合前でしかない。そう考えれば、いかにボスコが優れた監督か、という話が自ずと湧き上がってくる。
さて如何に。ということだが、これはまた別の機会に書いてみたい。
あとがき
鎧袖一触とはこのことか!
アナベル・ガトーもビックリの大勝でしたが、やはりニヤニヤが止まりませんな。
さて、今後の日程を見るに新潟殿の茨の道は明らか。成るか、残留?相当に希望が見えてきたように思います。
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【ハイライト】名古屋グランパス×アビスパ福岡「2016 J1リーグ 2nd 第14節」