明治安田生命J2リーグ 第1節
J2初戦、名古屋グランパスの発進は悪くない。攻守ともにチームであったと言っていい。
フォーメーション&試合結果
名古屋グランパス |
1-0 1-0 |
0 |
ファジアーノ岡山 |
いい形を見せた攻撃
確かにチームだった。ただ、戸惑いを覚えるチームではあった。しかし、それはサポーターにとってでしかない。サポーターが持つ愛着にとってと言える。馴染みの薄い選手が並ぶ。背番号は大方大きい。が、繰り返すがチームであった。
勝利はフロックではないと断言していい。これだけの入れ替わりの末、まとめあげた指揮官の手腕は素直に賞賛してよい。
まず、攻守に距離感がいい。必然パスコースは出来るし、守備の囲みも早い。岡山も名古屋同様3-5-2である。戦術も似ていて、パスを繋ごうとする。優秀なキーパーを抱えることも共通点に挙げていいかもしれない。悪いチームではない。非礼な言い方をすれば、むしろそこそこに良い。名古屋との相違点は前述した距離感の違いと多少の選手の質にある。
話を名古屋に戻す。今の名古屋の攻撃は距離感とアドリブで出来ているのかもしれない。近い距離感に位置しながら局面局面で最善と思える動きを繰り返し、シンクロすれば連携が成立する。だからこそサッカーIQの高い玉田、佐藤というベテランの起用であり、永井もまた、対応力のある選手であることを見せた。
以上はこの短期間で、なおかつ新加入が多いチームで意識の共有など難しいに違いないといううがった見方に基づいている。が、正直なところこれでは後半の流麗さの説明がつきにくい。
前半こそ悪い意味で新しいチームらしさ、つまり過剰な慎重さ、もしくは硬さが見えた。しかし後半は時に抜群の連携からチャンスを作ってみせた。川崎のレベルとまではまだ言えないが、近いレベルは既にある。
これほど出来てしまうのがJ2のレベルなのか、もしくは風間監督の手腕なのか。今はまだ判然とはしない。その答えは3月の千葉戦、松本戦あたりでわかるだろうか。歯ごたえのある相手に通用するのか否か。
手応えのあった守備
守備にも触れておきたい。一言で言えば十分に良かった。ややプレスが弱いようにも思ったが、5バックに近い最終ラインに大きな穴もなく、このレベルではそうそう破られまい。J2はやはりゴール前の精度が甘い。
加えて頻繁に攻め上がる左右のセンターバックにも穴は見えなかった。ボランチが的確にフォロー出来ている。
先週のACLを見るに、川崎は守備に大きな問題を抱えていた。風間監督のチーム、という印象が未だ強い。彼の著書でも守備のメソッドはほとんど紹介されない。それだけにこの日の名古屋が見せた守りの的確さは意外な思いがした。高さにやや難があるメンバーではあるが、既に闘えるレベルにあると言っていい。
昇格は現実的な目標
まだ第1節ではある。が、昇格は現実的な目標であることは示した。オフシーズン、相当のドタバタがあっただけにそれが示されただけでも気分は明るい。
恐らく未だ完成形には遠い。が、大方の人々の様相に反して名古屋の開幕戦は悪くなかった。その上、まだ、新外国人や田口も姿を現していないのだ。
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