ロシアワールドカップ アジア最終予選 第1節
【マッチプレビュー】
初戦を落としたチームは全て敗退。過去5大会、つまり20年の間、守られてきたジンクス。それなりに重い。
格下とみられるUAE相手に日本はどのような闘いを見せるのか。ロシアへの道が再開する。
フォーメーション&試合結果
日本代表 |
1-1 0-1 |
2 |
UAE代表 |
半端な格
選手の格は明らかに上回った。が、試合における選手の質はまた違う。欧州で確たる地位を誇るドルトムントでレギュラーを争う選手は、UAEにはいない。代わりに彼らには十分な準備期間と長年ともに戦った経験がある。
その意味で「このチーム」の彼らは質が高い。事実、終始互角と言っていい展開を見せた。とりわけ10番のオマルはこの試合で最も質が高い選手だった。繰り返すが、選手の格は日本が圧倒する。ただし、この敗戦は格の違いによる驕りからくるものとは言いがたい。
横綱相撲という言葉がある。これはある種、格勝ちみたいなところがあり、相手の必要以上の恐れが勝負を有利に運ぶという側面もある。当然、その格の下敷きは実力ではある。
何が言いたいかと言えば、日本の格についてである。格がありすぎる。「中途半端に」と言う言葉を足した方がより正しい。実力と釣り合わないとも言える。格で勝つにはまだまだ及ばず、かといってがっぷり四つは許されない。そんな格捨ててしまえ!と言ったところで(一般的に)中東のマイナー国であるUAE相手には許されない雰囲気は確かにある。
難儀という他ない。現実を見つめれば、アジアカップはベスト8敗退である。UAEに負けないエビデンスなどない。むしろ負ける可能性のそれの方が多い。
それを認めれば退歩を認めることになる。それが精神の健康上、難しいことであるのは理解できなくはない。が、しかし、それが日本という国の勝負弱さを招いているのかもしれない。どうにも格に見合った闘い方をしようとし過ぎる。結局のところあれほど謙虚だった、というより当初は明確に実力で劣っていたが、オリンピック代表も本大会では色気を出したように見えた。
挑戦者でもなければ、ライバルでもなく、王者でもない。さて、日本とはいったい何者だろう。王者然とした何者でもない、としか表現できない。
採点(日本代表)
本来の力を発揮できた選手は皆無。
西川 周作 5.0
厳しい。失点のフリーキック、コースは甘い。止めなければならない。
吉田 麻也 5.5
高さは活かした。高い位置で激しく当たるチャレンジングな守備は一定の効果はあった。が、相変わらず集中力がふと切れる瞬間はある。もはやそれは直らない。
森重 真人 4.5
存在感は薄い。せめて得意のロングフィードぐらいは見せたい。
酒井 高徳 5.5
いつもの高徳。キラリと光もすれば、糞のようなプレーもする。
酒井 宏樹 5.5
いつもの宏樹。キラリと光もすれば、糞のようなプレーもする。ただし高徳よりは安定感がある。
長谷部 誠 5.0
冴えは無い。いくらか配球したが、逆転を狙うチームにおいて決定的な何かを成し遂げることはなかった。
大島 僚太 4.0
なぜ彼が先発か。ひとりパススピードは遅く、国内レベル。最も足を引っ張った。PK献上は不運にしても、プレー全体の言い逃れはない。
清武 弘嗣 6.0
チャンスの素。リーグ戦の勢いままに前半は好機を演出。途中交代も悪いようには見えなかった。
香川 真司 5.0
噛み合わず。起点にもなれず、驚異にもなれず。本領はまるで発揮できず。
本田 圭佑 6.0
安定の起点ではある。先制点も奪った。が、かつての絶対はない。
岡崎 慎司 5.0
彼の良さはなんだ。そう思うほどに何もできず。
あとがき
かつて無いほどの厳しい立ち上がりですね。初戦敗戦は突破率0%という数字も物語っています。それにしてもチームとしてほとんど機能しませんでしたね。
中東の笛と言われているジャッジはありましたが、UAEは素直にいいチームではありました。10番はもとより、守備時のコンパクトさ(単なるドン引きではなく)は見るべきところがあり、攻撃時の選手の距離感も良かった。
さあ、今回のことは忘れて、次、次。
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