アジア大会2018 ジャカルタ GL第2節
フォーメーション&試合結果
U21日本代表 |
4-0 0-0 |
0 |
U23パキスタン代表 |
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正直なところ、トーナメントに入ってころっと負けるのではないかと思ってます。相手が相手だけに守備の不安が出る試合ではないので、想像以上にDFが脆いのでは、と端々で感じます。
試合概要
前節とは打って変わって4得点。それも前半のみで、だ。
序盤から次々と得点を奪う日本は、それ以外にも相応のチャンス数を作った。前線の3枚は自在にポジションをとり、可能性を感じさせた。
が、これは前半15分までの話。日本の勢いは徐々に尻すぼんでいった。前半10分までに3得点をあげたが、その後の追加点は、35分に岩崎があげたゴールが最後となった。
決勝トーナメント進出を決め、4-0という及第点のスコア。それでも全く喜べないのは後半の出来の悪さのせいだろう。確かに点差が離れて以降、パキスタンの選手は自陣に張り付くことが増えたように思う。だから、ネパール戦のように攻めあぐねることはある程度仕方がない。
しかし、終盤にかけて気の抜けた様なプレーが続出し、パキスタンに幾度か攻めを許した出来は、近年どの年代、どの代表でもみたことがないほど低調だった。そのパフォーマンスは小島を負傷退場に追い込む代償を払うこととなった。
また、ここ2戦、守備の課題探しができるほど相手の実力がなかったことも不安ではある。ベトナムはU23アジア選手権を準優勝したチームだ。グループリーグで膿は課題は出し切っておきたいところ。
採点&寸評(U21日本代表)
【採点イメージ】
※主な役割:管理人の推測、推察、願望 ※攻撃、守備:ポジションなりの頑張り度(◎、○、△、☓) |
スターティングメンバー
FW 前田 大然
6.0 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
松本山雅 | ・ゴールゲッター ・ライン裏への飛び出し |
○ | ◎ | |
巧みなボールコントロールで3点目を奪う。
ポストプレーを得意とするFWではないが、前線で掻き回せる存在としてこの試合も持ち味を発揮した。サイズの割りにヘディングも弱くはなく、幾度かチャンスを作った。ただ、相手を考えればワントップとして追加点はマストだったと言っていい。
それにしても前田のチェイシングは相変わらず素晴らしい。ロンドンの永井を彷彿とさせるし、岡崎の後継者とみることもできる。2人よりも決定力は高い印象なので、順調に成長してほしい。
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MF 旗手 怜央【MOM】
7.0 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
順天堂大 | ・チャンスメイカー ・ライン裏への飛び出し |
◎ | △ | |
2点目は自らゴールを陥れ、3点目、4点目はアシストに回った。
この試合で最も結果を出した選手と言える。2列目からの飛び出しや、前線を掻き回す動きなど、シャドーストライカー的な動きも効果的だったが、何よりチャンスメイクが巧みだった。
どの技術も平均以上にこなすことができ、このレベルでは大きな武器となっている。ただ、これは三苫にも言えることだが、何か明確な武器がなければ先々"器用貧乏"な選手に終わってしまう可能性も高い。この大会で自信と共に何かを掴んで帰ってほしい。
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MF 岩崎 悠人
7.0 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
京都サンガ | ・チャンスメイカー ・ライン裏への飛び出し |
◎ | △ | |
ダイナミックに前線を動き回り、先制点と3点目を奪う。
ピッチを幅広く動き回り、チャンスを作り続けた。ポジショニングが良く、大量得点をもたらした前半の攻撃では、日本の攻撃をリードした。小柄だが、体幹の強さがあるようで、アジア相手ならばフィジカル的にも十分に通用する。
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MF 遠藤 渓太(~81分)
5.0 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
横浜F・マリノス | ・サイドアタック ・ドリブラー |
△ | ○ | |
ほとんど持ち味を発揮できなかった。
左サイドハーフに入ったが、ボールに触れる回数がそもそも少ない。もちろん、効果的な攻撃が皆無だったわけではないが、相手関係を考えれば、あまりに少な過ぎる。
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MF 長沼 洋一
6.5 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
FC岐阜 | ・サイドアタック ・クロッサー |
◎ | ○ | |
再三右サイドからクロスを上げ続けた。
ただ、その精度は課題を残す。ボールに絡む回数が多く、中1日で連続フル出場するなか、極端にスタミナが落ちたわけでもない点は大きく評価したい。が、やはり最後の精度がなければ結果はついてこないことも確か。
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MF 松本 泰志
6.0 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
サンフレッチェ広島 | ・バランサー ・カバーリング |
○ | △ | |
バランサーとして大過なく1試合を終えた。
松本も1戦目に続き連続出場となったが、連戦の影響はあまり感じさせなかった。よくボールに触れるが、効果的なパスが少ないことも前節と同様だが、チャレンジはしていた。
1戦目でほとんどみせなかったサイドを変えるロングパスを何本か披露し、停滞していたリズムに変化を加えた。ただ、狙い所こそ良かったが、質はいまいちで、大きく山なりを描くロングボールのスピードは遅い。相手が強くなったときにどれだけ効果的だろうか。
2戦とも中盤の潤滑油としてパスを散らす役割は果たしているが、決定的な仕事が少ない。言い過ぎるならば"毒にも薬にもならない"選手と評価されても仕方がない。
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MF 神谷 優太
6.0 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
愛媛 | ・バランサー ・ゲームメイカー |
○ | △ | |
あまりにフリーな状態だったこともあり、中盤で自由にゲームを組み立てた。
パキスタンの選手でどん詰まりになったゴール前を攻略できたとは言い難いが、質の高いサイドチェンジもみせ、ポテンシャルの高さは感じさせた。よって、及第点としたいが、気になることもある。
それは、コーナーキックだ。この試合、神谷がCKを蹴っていたが、全くと言っていいほどチャンスにならなかった。回数も多く、平均身長で上回る相手に、この結果は問題が大きいと言わざるを得ない。
もちろん、チーム戦術が練り切れていないことも原因だろうが、当然キックの質にも大きな原因がある。キッカーは責任を感じるべきだろう。
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DF 岡崎 慎
5.5 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
FC東京 | ・ビルドアップ | ○ | △ | |
ディフェンスラインからのロングボールで先制点をアシスト。
アシストとなったボール自体はあまりいいボールでもなかったが、その後も何度か悪くないフィードをみせた。ただ、後半、気を抜く場面が多々みられ、パキスタンの何でも無いプレスにボールを奪われるシーンが何度かあった。相手がパキスタンだから決定的なピンチにはならなかったものの、猛省すべきプレー。
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DF 板倉 滉
5.0 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
ベガルタ仙台 | ・ディフェンスリーダー ・ビルドアップ |
○ | ○ | |
落ち着きを払ったプレーでディフェンスラインをまとめた。
最後尾から高精度のフィードを何本か供給し、攻撃センスもみせた。が、後半途中からボランチに入ってからのプレーはいただけない。
気の抜けたバックパスを行ったことで小島の怪我を招いた。もちろん結果論だが、その結果は、2人しかいないGKを失いかねないという大きな代償となった。雑なプレーでチームの不安要素を作り出した責任は相当に重いと考えたほうがいい。
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DF 大南 拓磨
6.0 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
ジュビロ磐田 | ・ビルドアップ | ○ | ○ | |
積極的な攻撃姿勢で2点目をアシスト。
正直なところ、左サイドの攻撃では遠藤以上に存在感を発揮した。守備の機会も決して多くはなかったが、無難に対応していた。怪我人が発生しての追加招集だが、他のDFと遜色はない。
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GK 小島 亨介(~78分)
5.5 | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
早稲田大 | ☓ | ○ | ||
無念の負傷交代。
プレー自体は前節に引き続き、機会そのものが少な過ぎた。1本、ミスキックからパキスタンにボールが渡り、ミドルシュートまでもっていかれたが、負傷する結果となった勇気あるプレーで相殺か。
次節以降、離脱ということになれば、オビのみとなるGKというポジションは、単純に頭数という問題が大きな不安要素になる。
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途中交代
DF 原 輝綺(72分~)
採点なし | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
アルビレックス新潟 | ・ディフェンスリーダー | - | - | |
神谷に代わって72分から出場。この後、板倉がボランチに入り、原自身は3バックの真ん中に配置された。
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GK オビ・パウエルオビンナ(78分~)
採点なし | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
流通経済大 | - | - | ||
小島の負傷退場により、スクランブル発進。プレー機会は殆どなかった。この試合というより、以降の試合では大車輪の活躍が求められる可能性が高い。
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MF 初瀬 亮(81分~)
採点なし | 所属 | 主な役割 | 攻撃 | 守備 |
ガンバ大阪 | ・サイドアタック ・クロッサー |
- | - | |
遠藤に代わって左サイドハーフに入る。プレー機会は殆どなかった。この日の遠藤の出来であれば、もう少し早い登場でもよさそうだが、連戦を考慮した形か。
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